両親ともに働いている家庭は3歳になると、幼稚園・保育園・子ども園のどれでも選ぶことができます。
うちでは上の子は幼稚園、下の子は保育園と子ども園に通わせました。
給食費や施設費などはかかりましたが、幼保無償化があるためどれを利用しても基本料は無料でした。
3種類通わせて感じた違いなどについてまとめます。
決まり的な違い
幼稚園は文部科学省が管轄する「教育施設」、保育園は厚生労働省が管轄する「児童福祉施設」、子ども園は内閣府が管轄…とか、親にはあまり関係ない決まり的な違いがあります。
簡単に言いなおすと、幼稚園は小学校に近いところで、保育園は家に近いところ、子ども園はその間って感じでしょう。
両親ともに働いていれば3種類から選べますが、どちらかが働いていないなど預ける理由がないと保育園には入れられず、幼稚園と子ども園の2種類から選ぶことになります。
保育園は0~2歳も預けられて、~21時など遅い時間まで預けられる点がメリットでしょう。
親の就労を支援するタイプの幼稚園や子ども園なら7時~18時などの預かり保育があるところもありますし、バスの送迎を利用できれば預かりを保育を利用しなくても8時半~14時半くらいにもなります。
うちは保育園に朝8時半~16時で預けていたため、送り迎えに合計1時間かかっていたことを考えると、幼稚園や子ども園でも仕事に使える時間はそんなに変わらなかです。
制服
幼稚園と子ども園は制服がある園がありますが、保育園は制服がありません。
息子の制服を買ったときは制服代が高いと思っていましたが、娘を保育園に入れてから制服のコスパの良さに気づきました。
保育園は洋服を買っても買っても足りなかったです。
夏とか保育園用だけで洋服が10セットは必要でした。格安を買って上下500円ずつでも、夏用10セットで1万円。。。
制服はコスパがいいし、自分で探したり買ったりしたりする手間もなく、可愛くてありがたい服だと今は思っています。
親の負担
昔は保育園なら楽だと思っていましたが、今は親の負担の多さは園によって違っていて「幼稚園≧子ども園≧保育園」だと思います。
保育園でも父母の会があって集まりがあるところ、親子遠足があるところ、お弁当をたまに用意しなければいけないところもあります。
園のホームページを見ることでどのくらい大変かは予想できるので、くまなく見ておくのがおすすめです。
個人的には、園バスがある幼稚園や子ども園は、送り迎えの手間に限っては保育園より楽だと思います。
お弁当の日
お弁当の日の多さは「幼稚園≧子ども園≧保育園」でしょう。
お母さんの手料理を重視する方針の幼稚園だと週5でお弁当の園もありますが、毎日給食の幼稚園もあります。
保育園ならお弁当は全くないわけではありません。前に通っていた保育園で作りました。
今通っている子ども園は週3の給食(週2のお弁当)か週5の給食かを選べたため、できる間はお弁当を選んでいます。
お昼寝と寝る時間
幼稚園や子ども園にはお昼寝の時間はありませんが、保育園にはお昼寝の時間があります。
お昼寝があるため、保育園児は夜になかなか寝てくれません。
小さい子の方がたくさん寝る時間が必要なはずですが、小学生のお兄ちゃんの方が保育園に通う下の子よりも早く眠っていました。
8時半就寝で小学生のお兄ちゃんはすぐ眠るのに、下の子は布団の中で10時頃まで眠れず。
絵本の読み聞かせなどをして9時頃には布団に入れていましたが、何もさせずに暗い部屋で1時間以上ゴロゴロさせるのはちょっと気が引けていました。
学べることの種類
園の方針にもよると思いますが、幼稚園や子ども園は学べることが多めです。
保育園は保育に欠ける子どもを預かるところという位置づけだからでしょう。
市の子ども相談窓口では「保育園でも子ども園や幼稚園と同じだけの教育が受けられる」と言っていましたが、3種類の園に通わせた今は大きな違いを感じています。
例えば、正課教育としてこのあたりを取り入れている保育園は少ないでしょう。
- 鍵盤ハーモニカ
- ハーモニカ
- 打楽器
- 器械体操
- リトミック
- ネイティブの英語
製作も自分のクレヨンにクーピー、自分のハサミにのり、ねん土…園のを借りてちょっと使うのに比べて、幼稚園や子ども園は出来ることや学べる深さが違うと思います。
勉強に対する意識
お勉強に関する意識の高さは「幼稚園≧子ども園>保育園」だと思います。
娘は保育園に通っていた時にほとんど机に向かっていませんでしたが、子ども園になった今は増えつつあります。
子ども園からえんぴつの持ち方のお知らせなどが来たし、知育用のサンプルとか雑誌とかも貰ってきて意識が高まりやすいと感じています。
今考えてみると、幼稚園に通っていた息子の時の方には、お勉強遊びとしてドリルなどをたくさんやっていました。⇒「迷路」は百均のドリルが優秀
学力の高さ
勉強に対する意識や学べることに差があるからか、「保育園に通っていた子どもに比べて、幼稚園に通っていた子どもの方が学力が高い」ことが分かっています。
2010年の文部科学省の調査の結果をみると、小学生中学生ともに、国語算数全ての分野で幼稚園に通っていた子の方が学力が高いです。
資料3-2 平成22年度全国学力・学習状況調査 新たに分かったことの例より
具体的な数字からどの位の差があるのかみてみます。
小学生だと幼稚園に通っていた子どもの方が3.3%~6%、正答率が高いですね。
国語A | 国語B | 算数A | 算数B | |
---|---|---|---|---|
幼稚園 | 85.4 | 80.7 | 76.8 | 52.1 |
保育園 | 82.1 | 75.9 | 72.1 | 47.1 |
差 | 3.3 | 4.8 | 4.7 | 5.0 |
しかも、大きくなっても学力差が無くなりません。
中学生になると国語Bだけは学力差が誤差範囲くらい縮まっていますが、その他の分野では更にひらいています。
国語A | 国語B | 数学A | 数学B | |
---|---|---|---|---|
幼稚園 | 77.9 | 68.7 | 68.9 | 48.1 |
保育園 | 74.5 | 64.3 | 63 | 41.8 |
差 | 3.4 | 4.4 | 5.9 | 6.3 |
算数に限って言えばA(基礎)が4.7%から5.9%に、B(応用)が5%から6.3%に、ハッキリと学力の差が大きくなっています。
この調査を行ったときは子ども園はまだそんなに数がなかったので、今調査し直したら幼稚園と保育園の間くらいに子ども園がくるのでしょうか。
学力の高さが将来の幸せに必ずしも結びつくわけではありませんし、保育園に預けてガッツリ稼いで面倒見の良い私立に入れて学力を上げる方法もあるでしょう。
でも、私は何でもラクにできるようになるなら、できた方が良いという考えです。
トータルで見ると保育園よりも幼稚園や保育園の方が子どものためになると思ったので、娘の転園先を幼稚園に近い環境の子ども園にしました。
なんで幼稚園ではなく子ども園かというと、最寄りの幼稚園は遠いうえに週5お弁当、支援型ではないため預かり保育がなく、半日の日があるうえに濃密な父母会と、親の負担大な方針だったからです。。。
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