うちでは先取り数検を手探り状態からはじめ、塾なしの独学で無事に数検3級に合格しました。
現在は数検準2級の受験にむけて、サクッと少ない勉強で合格するため試行錯誤をしています。
情報を集めるのにすごく時間がかかったため、私が数検先取りを始める前に知りたかったことを中心に、数検3級にまでかかった勉強期間やおすすめの教材まで数検全般についてまとめます。
参考書片手に親が教えるのが難しくなった現在は、新しい単元や難しかった単元にスタディサプリ(以下、略してスタサプ)を利用しています。
数学検定とは
数学・算数検定は公益財団法人日本数学検定協会というところが行っている検定のことです。
1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級の7階級からなる数学検定と、6級、7級、8級、9級、10級、11級、かず・かたち検定のゴールドスター、シルバースターの8階級からなる算数検定の合計15階級あります。
数学検定は略して数検とも呼ばれます。
数検3級以上は高校受験の加点に使える学校があるからか、15階級の中で数検3級の受験者数が最も多く、ここ5年間の受験者数は毎年7~9万人ほどです。
次に受験者が多いのは数検準2級で毎年4~5万人ほどですね。
数検3級と準2級について詳しく書いていきます。
数検の合格率
数検の合格率は1級の10.5%から、かず・かたち検定シルバースターの98.78まで、受ける級によってかなり差があります。
公式に載っていた直近5年間の合格率を平均すると、1級が10.5%、準1級が22.92%、2級が31.58%、準2級が44.78%、3級が65.84%、4級が71.36%、5級が71.56%です。
1級から5級の合格率(2019-2023平均)をグラフにするとこんな感じ。
数検合格率は3級が65.84%、準2級が44.78%となっていて、準2級からは50%を切ります。
つまり、3級までは合格できる人の方が多いけれど、準2級からは合格できない人の方が多くなるということです。
合格率は年度によって多少のバラつきはありますが、それほどは変わりませんね。
合格率から2023年が一番難しく、年々すこーしずつ難しくなってきていることも分かります。
数検の合格基準はずっと変わらないですが…早めに受けた方がいいのか、少しでも簡単になるのを待った方がいいのか、迷いどころです。
受験学年の目安
数検には受験する目安となる学年があります。
- 1級 :大学程度・一般
- 準1級:高校3年程度(数学ⅢC程度)
- 2級 :高校2年程度(数学ⅡB程度)
- 準2級:高校1年程度(数学ⅠA程度)
- 3級 :中学3年程度
- 4級 :中学2年程度
- 5級 :中学1年程度
- 6級 :小学6年程度
目安となる学年やその下の学年の基礎的な内容が出題され、最後の特有問題は思考力が必要な問題になっています。
該当学年の数学がしっかり身についているか確認するためなら、中3で3級など目安となる学年の級を受けた方が良いと思います。
ただ、数検という資格を手に入れるのが目的なら、例えば中2だから4級から…など受験学年の目安通りの級を受けるのはもったいないと思います。
数検はほとんど先取りしなくても目安より上の学年に受かることもできる内容なため、上の級を目指したいところです。
数検の合格基準と内容
数検は1次と2次に分かれていて、1級から5級まで合格基準は同じです。
- 1次試験が全問題の70%程度
- 2次試験が全問題の60%程度
1次(計算問題)の70%は少し勉強すればでき、2次(応用問題)の方が難しいため、公式の過去問を解いて2次の60%がとれそうかどうかで受験級を判断した方が良いと思います。
出題される内容の構造は数検5級~3級までは一緒で、例えば数検3級(中学3年レベル)ならこんな感じ。
- 30%が中学校3年程度
- 30%が中学校2年程度
- 30%が中学校1年程度
- 10%が 特有問題
受験の目安となる中3の内容だけでなく、中2と中1の内容が含まれます。
合格基準は1次70%程度、2次60%程度で中3から30%、中2と中1から60%なので、ほとんど受験目安学年の内容が分からなくても合格できちゃう可能性があるわけです。
ちなみに、数検準2級からは検定内容の構造が少し変わります。
- 50%が高校1年程度
- 40%が中学3年程度
- 10%が特有問題
目安となる学年相当の内容が30%から50%に増え、2学年下の内容がなくなるため、準2級からは少し難しくなるといえるでしょう。
対策メインなら短期間に短時間で可能
世の中にはテキストを読んで勝手に数学を勉強する天才タイプや、親が言うとおりに机に向かって次々と問題集を解ける秀才タイプもいるでしょう。
でも、うちは勉強時間は短く!大変なことはしない!人生は遊び!な普通の子です。
毎日の勉強時間は英語と数学で20分くらい、休日でも1時間くらいしかやりません。
ゲームがしたいからチケットのために追加で30分~勉強することもありますがその程度。
この勉強時間でも可能な限り効率よく勉強すれば、数検5級は春休みの2週間、数検4級はGW含む1ヵ月で合格ラインに乗れました。
数検は次の級の勉強をすることで、前の級の復習も同時にできる仕組みなのでサクサク進んでしまってOKだと思います。
あ、うちでは算数が数学となって難しくなり、苦手になった後で克服するのではなく、少しでも先取りして中学数学を楽に学ばせたい。
ついでに、いずれ受ける高校受験の加点を狙いたいという気持ちで数検を始めています。
数検4級合格ラインから数検3級に合格するまでにかかった勉強期間は3ヵ月です。
効率よく数検3級に合格するのに使った教材を紹介しておきます。
数検対策におすすめの教材
効率良く検定の勉強をして合格するなら、とにかく過去問です。
数検は単位が元々書いてある問題と自分で書かなければいけない問題があるなど、解答用紙にもクセがあるため、解答用紙つきのこの過去問が一番でした。
数検5級の勉強はこの1冊だけ。
数検4級で使ったのはこの過去問です。
過去問の答えだけでは理解が難しい問題があったため、このテキストも使いました。
中学数学の3年間の内容が載っているため、数検4級と3級で使い倒せてコスパも良かったです。
ただ、数検準2級の高校数学は説明が難しくなり、うちではスタサプを利用しています。
反抗期の子どもに勉強を教えるのはとても大変だったし、テキストを買って教えてあげるより中学数学からスタサプに任せれば良かったと今は思っています。
数検3級の過去問のメインにしたのは5級から使っているこれです。
1冊では演習量が足りなく感じたので、中古でこれも買いました。
過去問を解くことで数検の傾向が分かりますし、教科書レベルの内容がある程度は身に付くでしょう。
過去問を何度も解いて自信がついたら、実際に申し込んで受験ですね。うちでは3周しました。
親が教えられない、自力で勉強したいけれどテキストではよくわからないないときもスタサプがおすすめです。
高校数学の正弦定理&余弦定理とかを教えられる親はほんとすごい。。。
数検の流れ
数学検定には計算力をみる1次試験(計算技能検定)と応用力をみる2次試験(数理技能検定)があります。算数検定には区分がありません。
英検のように別の日ではなく、数検は1次も2次も同じ日に行われます。
はじめて受験するときは1次・2次の両方を受験し、1次または2次のどちらかに合格しているときは、合格した方の免除申請ができて検定料が1,000円引きされます。
1次試験後の30分の休憩時間に入ってくる子は1次に合格している子なのでしょう。
数検の試験時間は受験する級によって異なっていて、1次が50~60分、2次が60分~120分です。
- 1級・準1級:1次60分・2次120分
- 2級・準2級:1次50分・2次90分
- 3級・4級・5級:1次50分・2次60分
1次で計算問題を解き、30分休憩後に2次で応用問題を解くというのが数検の流れです。
検定料
検定料は級が上がるほど高くなっていきます。(以下、2024年11月現在の検定料)
中学3年レベルの数検3級だと受験方法によりますが、4,300円~4,900円です。
- 個人受検 4,900円
- 提携会場受検 4,900円
- 団体受検 4,300円です。
高校1年レベルの数検準2級だと受験方法によりますが、4,800円~5,600円ですね。
- 個人受検→5,600円
- 提携会場→5,600円
- 団体受検→4,800円
団体受験は塾なり学校なりが行っている時だけ受けられる方法です。
特に団体受験の案内をもらっていなければ、数検3級は4,900円、数検準2級は5,600円が受験料になります。
年に実施される回数
数検を個人受験する場合、個人受検A日程(本会場)と個人受検B日程(準会場)を合わせて1年あたり15回の機会があります。
個人受検A日程(本会場)は4月・7月・11月の年3回行われます。
2024年度は個人受検B日程(準会場)が12回でした。
団体受験なら更に機会が多く17回ありました。
安いし回数が多い塾の団体受験を受けられないか問い合わせたことがありますが、残念ながら団体受験は外部生は受けられないそうです。
個人受検B日程(準会場)はすぐに席が埋まってしまいがちなので、検定日だけでなく受付開始日もチェックしておくのがおすすめです。
独学塾なし小6の数検3級の結果
小学6年生の7月に数検3級を受験した息子の結果は合格でした。
数検は準会場(個人受検B日程)と団体受検だと問題用紙を回収され、本会場(個人受検A日程)だと持って帰れます。
勘違いして問題用紙は持って帰れないから解答をメモしなくていいと言ってしまい、検定日の2週間後に模範解答が公開された時も、3週間後にWebで合否結果が出たときもどの問題を間違えたのかわからず。
自宅に結果が郵送されてきてから、スコアを確認できました。
・1次試験…30問中28問正解
・2次試験…20問中12問正解
全体の平均点が1次25.3点、2次13.7点だったので、2次は平均より1点以上低かったようです。
正答率の高い問題をいくつも0.5点判定されていたり、解答用紙への書き方に課題がのこります。
式の計算とか何を間違ったのか…問題用紙捨てなければよかった!
2次の得点が合格点ギリギリだったし、数検3級合格で一旦終わりにするのもありでしたが、数検という目標がないと意欲がわかず勉強がさらに減るのは目に見えています。
高校数学はぐっと難しくなるけれど、それでも中学受験算数よりは簡単にみえます。
上に書いたように数検は先取りしながら復習できる構造だし、先取りしておけば学校で学ぶときには余裕がでるはずだし、次の級へ進まずにいるのはもったいない。
今は高校数学の計算問題を解くスキルを身に着けるために、て合格る計算数学という計算問題集をメインにしています。
そして、難しくて独学では理解できなそうな内容&親が説明できない内容はスタサプを利用しています。
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